「一人で静かにゆっくりできるカフェがなかったから、作りたくて」
というカフェへ行ってきた。
blogには、
静かでおだやかな空気感を大事にしてもらうための様々なお願いが記されている。
一瞬、厳しそうに思う人もいるだろう。
実際、私も、そうだった。ところが、
厳しくないのだ優しいのだ
と行ってみてわかった。
注意ではなく、お願いと共感
店内に私一人だけだったところへ年配の女性二人が入ってこられ、オーダー後、話に夢中になっておられたときのこと。
声のトーンは次第に大きくなってきて…
そこで、店主が、動いた。
テーブルへ近寄って行き、優しく、
「すみません、声を少し小さくお願いします」
と。
これはなかなか言えないのではないだろうか。
このとき、店主の意志の強さを感じ取った。
《しずかでおだやかな空気感》を願っていても、
「注意したら、気を悪くされて、嫌われて、もう来店されないかもしれない」と恐れる人もいる。
でも、
私という一人の客の立場になれば、
「一人静かに居るお客様が、大きな話し声を不快に感じて気を悪くしているかもしれない」となる。
店主の考えが好きで来店する人が避けてしまうかもしれない。
そうなれば、描いた理想のカフェにはなっていかない。
そちらのほうが、店主にとっては非常事態。
だから、自分の意志を貫いた。
貫くというか、それが自然なのでしょう。
でも、もしかしたら、自分のお店のために、
ちょっと勇気を出したかもしれない。
だからか、「注意」というよりも、
「お願い」に聞こえた。
お二人も、すぐさま理解されトーンを下げられた。
あの客にも、この客にも、好かれよう。
そう思っていたら、商売はうまくいかないと言う人がいます。
あの人にも、この人にも、好かれよう。
そう思っていたら、
人生はうまくいかないのと同じ。
すべての人に好かれることは
現実的ではないし、無理な話なので、
そこを重要視せずに、
自分が希望する状態に、ただただ徹するのみ。
好かれることはよいことだけれど、
嫌われたっていい。
というぐらいの気持ちでいると、
本当に心地よく居られるもの。
店主は物腰やわらか
VERY PARADISE!視点でいうと、
このカフェは、素晴らしいお店といえる。
<お客様は神様>という言葉が過去にあったが、あれは、違うと私は考える。
じゃあ、何?
<自分あってのお客様>。
まずは自分がどうしたいのか。
そこからお店は成り立って行くのだと思う。
客が付いて来てくるのだと思う。
何も恐れることはなく、
何も謝ることはない。
やはり、人生と同じ。
オーダーした「紅玉のパウンドケーキ」(写真)は、おだやかに感じられる甘味で、美味しさが沁みこんでいった。ケーキに合うコーヒーもおいしくて。次はランチをいただきたい。
店主は、おっとりと話され、強い意志をあまり感じさせない物腰やわらかな女性だった。
カフェの名前は、
【雨音】(あまね)
「そんな空間の何かに共感して通ってくださるお客様を、雨音は大切にしております」
とblogのお願いの最後あたりに記されていた。
ビジネス街にあるこのカフェは、働き疲れた人たちの憩いの場として、存在してもらいたいと勝手ながら願う。
しかし、営業時間は、だいたいが夕方まで。
もう少し延ばしてほしいというのは客の考えで、
店主は、自分にとってのベストタイムとして設定しているのだろう。
マイペースを心から称賛したい。
「ココロとカラダと地球に ちょっぴりやさしいものを」というカフェでもある。
自分には、うんとやさしくされている。
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ご興味あれば、検索して、訪れてみてください。
大阪メトロ谷町線の天満橋駅からも谷町四丁目からも徒歩8分。